小倉医師会の案内
事業計画
令和8年度北九州市小倉医師会事業計画
北九州市小倉医師会の医療提供体制の維持発展は、平時から有事まで切れ目なく行われるべきことの重要性が、新型コロナウイルス感染症への対応や経験等により、一層明らかとなった。また、医師の健康確保と地域医療体制の維持のための医師の働き方改革の問題点も多々見受けられるようになった。第8次保健医療計画、第10次高齢者保健福祉計画、地域医療構想の外来機能報告制度やかかりつけ医機能報告制度がスタートされた。地域包括ケアシステム、在宅医療・小児在宅医療制度の構築も重要であり、病診連携、病病連携、他地区との連携をも含め、実情を踏まえた情報共有と課題解決の推進が必要である。医療職の人手不足も深刻な問題で、地域医療を支える人材確保は喫緊の課題である。認知症・若年性認知症対策、母子保健・学校保健・産業保健・精神保健福祉などの充実を目指す。持続可能な医業経営への支援協力を具現化するため医師会事業の収益改善を図るとともに地域行政及び上部医師会との連携強化に努める。
北九州市小倉医師会には地域保健課、臨床検査課、高齢社会事業課、北九州小倉看護専門学校の4事業課がある。新型コロナウイルス感染症の蔓延以来病院の7割以上、診療所の4割以上が赤字という厳しい医療情勢のなか、医師会事業も非常に厳しい状態となっている。医師会の事業部門・総務部門の担当理事、職員の努力により収支は多少ではあるが改善傾向にある。更なる改善を目指して次の通り施策を進めていきたい。
地域保健課は、特定健診、特定保健指導、事業所健診、学校健診、住民健診の他、各種検診業務を展開している。この事業もコロナ禍により大きな影響を受け、最近回復傾向にあるものの、コロナ禍以前の状態にはまだまだ達していない。市民への各種健診活動、とりわけがん検診フェアはより多くの市民に参加していただけるよう継続していく。厳しい現状を打破するため担当理事と職員一丸となって取り組んでおり、広報活動、勧誘活動のさらなる充実を図っていく。
臨床検査課は、会員医療機関の基幹業務である各種検体検査を受託し、精度の高い検査を実施することで、病院及び診療所から高い信頼を得ている。しかしながら電子カルテの普及により、検査データのインターネットによる送受信の要望が高まっている。新規開業の会員ほどこの要望が強く、これが医師会検査センター離れの一因となっている。また新規開業時のコンサルタントによる建築設計施工、医薬品卸、電子カルテ、検査センターの斡旋への影響も大きい。これらについては、医師会入会時の面談において検査センターを含む医師会事業の利用をお願いすることを徹底し、利用拡大につなげたい。電子カルテメーカー各社で仕様が異なるデータの送受信のシステムに多くの費用がかかるが、提携企業と協力して低コストでの改善に努めており、徐々にではあるが進展している。
高齢社会事業課は、国立病院機構小倉医療センター敷地内に小倉医師会介護サービス総合センターを置き、国が推進している地域包括ケアの推進拠点である在宅医療・介護連携支援センターとして活動している。また北九州医療圏唯一のデイホスピス事業も展開していたが、介護人員確保が困難となったため一時休止しており、人員の確保に努め事業の再開を目指している。訪問看護、介護サービスについてはこれまでどおり実施していくが、この分野も人材確保に苦労しているのが現実である。介護サービス総合センター内の研修室においては介護サービスを支える多職種に対し講演会や研修会を開催し、介護にかかわる多職種の技術の研鑽に協力している。また認知症高齢者支援の一環として、かかりつけ医認知症の会講演会等も開催している。かかりつけ医機能に関連している事柄でもあり、多くの会員に利用していただきたい。
北九州小倉看護専門学校は100年を超す歴史を持ち、多くの看護職員を医療現場へ送り出してきた。近年の受験者の減少、看護大学の増加により、厳しい経営状態となっており、多くの医師会立看護学校と同様に閉校することとなった。准看護師科は昨年最後の入学生を迎え来年最後の卒業生を送り出す。看護師科は来年最後の入学生を迎え、その2年後最後の卒業生を送り出す。その時点で北九州小倉看護専門学校は幕を閉じることとなるが、最後の卒業生を送り出すまで、医師会役員教職員一同、より良い看護職員を輩出するため最大限の努力を払うつもりである。
更なる事業として、地域医療連携を推進するため地域医療支援病院運営委員会への提言、地域医療構想調整会議への提言を行っていく。高齢者支援、子育て支援、市民の健康づくりに協力し、あい愛ネット、ほっとスクラム等の部会にも専門職として参加していく。3師会及び医療関係団体との連携を強化し、南北区行政との連携強化も図る。精神保健対策への協力、介護保険・障碍者施策への協力、救急医療・防災事業への協力をも行っていく。
小倉医師会の諸事業や行政委託の諸事業はいずれも、会員の先生方の協力無くしてはすぐにも頓挫してしまう。医師会は会員の皆様の日常診療業務に寄り添い、役立つ医師会運営を目指して尽力していくので、会員諸兄諸姉におかれましても諸事大変な時期とは思われるが、今後もご支援ご協力を切にお願いしたい。
令和8年度 小倉医師会事業内容
Ⅰ.上部医師会への提言
Ⅱ.医師会組織の強化
1.新入会員の指導充実
2.隣組組織の調整と連携
3.専門医会との連携
4.勤務医部会との連携
5.私的病院会との連携
6.専門医会相互の連携
7.歯科医師会と薬剤師会との連携
8.小倉医師会医療フォーラム - 次世代を担う人材の育成
Ⅲ.会員支援対策
1.小倉医師会無料職業紹介所の活用
2.医療情報システム等の活用
3.医業経営支援(税務・労務・医師信用組合の利用促進)
4.新入会員の支援強化
ア A会員(開業医等)
イ B会員(勤務医)
ウ C会員(臨床研修医)
5.広報機能の強化(会誌の充実と市民向け広報等)
6.医事調停への対応
7.労働保険事務組合の運営
8.研修医に対する医師会活動の説明
9.開業、継承支援
Ⅳ.ITコンテンツの利用促進
1.会員・市民向け医師会ホームページの充実
2.医療機関検索システムの活用
3.講演会等のビデオ配信
4.「とびうめ@きたきゅう」及び「とびうめネット」の推進
5.医療DXへの取り組み
Ⅴ.医療安全対策の推進
1.医療安全対策シンポジウム・講演会の充実
2.医道倫理の高揚と医療安全情報の提供
3.医療事故防止対策
Ⅵ.生涯教育の充実
1.学術講演・研修会の開催
2.生涯教育講座の受講促進
3.ビデオ配信、e- Learning等のITコンテンツ活用
Ⅶ.医療保険対策
1.迅速な医療保険関連情報の提供
2.保険研修委員会・保険個別研修の開催
3.社会保険諸指導への協力
4.労災自賠医療情報の伝達と会員からの相談窓口業務
Ⅷ.地域保健事業
1.健診センターにおける特定健診・特定保健指導事業
2.市民への各種健診活動とがん検診フェアの開催
3.地域に密着した健康づくり
4.予防接種対策
5.学校保健対策(学校医会・園医会・高校学校医会の充実)
6.産業医会・産業保健活動の強化と地域産業保健センターの利用促進
7.会員健診・従業員健診等の実施
8.働き方改革関連法案に関して中小事業所への協力
Ⅸ.臨床検査事業
1.検査センターのサービス充実と利用促進
2.精度管理の徹底
3.特定健診の業務支援
4.各種公的疫学調査への協力
5.検査データ通信の利用促進
6.検査室などの作業環境整備
7.使用機器の耐用調査と計画的運用
8.業務委託先との連携強化
Ⅹ.高齢社会事業
1.在宅医療福祉ネットワークの推進
2.介護サービス事業による在宅高齢者ケアの支援
3.地域における訪問看護師、介護支援専門員、介護職の研修充実
4.在宅医療・介護連携支援センターの支援と地域包括支援センターとの連携
5.デイホスピス事業の推進
6.小倉介護サービス事業者連絡会の運営への協力
7.認知症高齢者支援体制の推進
8.多職種連携の推進
ⅩⅠ.北九州小倉看護専門学校の運営
1.地域医療を支え、会員医療機関のニーズに応える質の高い看護職養成
2.e- Learning、iPad等を活用した看護教育の充実
3.准看護師科・看護師科の一体的運営
4.医師会立看護師等養成所間におけるICTを活用した授業の共有化への取り組み
ⅩⅡ.包括的地域ケアの推進
1.地域医療連携会議の活用
ア 病病連携・病診連携・診診連携の強化
イ コアメンバー会議の開催
ウ 地域医療連携パスの推進
2.地域医療支援病院運営委員会への提言
3.地域医療構想調整会議への提言
4.保健・医療・福祉・地域推進協活動の充実釜、光
ア 部会活動(高齢者支援・子育て支援・健康づくり)
イ 実務者勉強会「あい愛ネット」「ほっとスクラム」
ウ 健康づくり事業等の市民センターを中心とした地域活動
エ 三師会及び医療関係団体の連携推進
5.南北行政との連携強化
6.精神保健対策(アルコール・ニコチン・麻薬を含めた薬物依存症対策)
7.介護保険・障害者施策への協力
8.救急医療・防災事業への協力
ⅩⅢ.その他
